伊勢神宮とおかげ横丁の食べ歩き旅

ゆる旅プラン

「ラッコを見に行こう」から始まった旅

ラッコに会いに行く1泊2日の旅 ー 鳥羽水族館
旅のはじまり「今度は鳥羽に行こう。ラッコに会いに行こう。」そんな一言から、この1泊2日の旅は始まった。大阪・難波駅から近鉄特急に乗り、向かった先は伊勢と鳥羽。目的は伊勢神宮への参拝と、おかげ横丁での食べ歩き。そして鳥羽水族館のラッコたちとの…
近鉄特急ビスタカーに乗ってみた感想|伊勢・鳥羽旅行で感じたメリットと注意点
伊勢・鳥羽旅行の移動手段として、今回は近鉄特急「ビスタカー」を利用した。大阪難波駅から伊勢市駅まで約2時間。せっかくの旅行なので、少しでも旅気分を味わいたいと思い選んだ列車である。結論から言えば、「移動時間そのものを旅に変えてくれる列車」だ…

「ラッコを見に行きたい。」

妻のその一言から、今回の旅は始まった。

行き先は三重県・鳥羽。
鳥羽水族館伊勢神宮、美味しい海鮮。

今回は“観光地を駆け回る旅”というより、景色と移動そのものを楽しむ、少しゆるめの1泊2日旅である。

そしてこの時の私は、後に2つの大きなミスをやらかすことをまだ知らなかった。

ビスタカーとスマートウォッチ残り10%

2026年5月10日(日)大阪難波駅

GWが終わった難波駅だが流石にそんなことは関係なく人は多い。
ただ、押し競饅頭しないといけないほどでは無いのが救いである。

さて今回の近鉄特急は、ビスタカーである。
客席が高い位置にある列車なのだが、とても眺めがよく、長旅には最適であった。
伊勢市駅までは約2時間。
伊勢神宮・外宮の最寄駅である。

このビスタカーは気をつけることが2点あった。
ひとつは自動販売機がないこと。
もうひとつはコンセントがないことである。

うっかりスマートウォッチの充電を忘れた私はすでにバッテリーが10%という……

ピンチである。

電車は八尾市内を抜けていく。
途中、ポツポツと畑が見える。

「あぁ、そういえば泉州と一緒で八尾も農産物が有名だったけか。」
「いちご狩りの広告をよく見かけるね。」

そう妻も答える。

八尾市内を抜けると山間部に入る。
人の気配が少ない集落が点々と見えてくる。

集落として残っていればまだマシな方のかもしれない。

いくつかのトンネルを抜けると奈良県の南部に入る。
奈良の南部に観光で行くことはあまりなかったので、いずれは行ってみたいものである。

地方都市を抜けると再び山間部に入り、そこから田園風景が広がる。

「田植えの季節なんやな。」
「いっぱい植えてるね。」

そこから松坂牛で有名な松坂駅を抜け、お目当ての伊勢市駅である。
胸の高鳴りを感じていた。

このあと2度の大きなミスに気がつくとも知らずに。

おかげ横丁がない

伊勢市駅を降りた私たちは、まず駅のトイレに向かった。
外宮周辺の混雑を考え、先に駅で済ませておくことにした。

駅のトイレは綺麗にされており、個室トイレもあった。
車椅子やベビーカーでも安心である。

そして、私たちは一番近い改札から出た。
外宮とは反対側とも知らずに。

正しくは、ホーム内の階段を上がり、JR側の改札から出るべきだったようだ。
私たちはまたうっかり反対側に出てしまい、遠回りをすることになる。

伊勢市駅の改札を出て外宮までは徒歩でもバスでも約10分強といったところ。
おすすめは徒歩で少し食べ歩きをしながら外宮に行くことである。

伊勢かまぼこの老舗「若松屋」や歴史ある伊勢牛のコロッケが味わえる「豚捨 外宮前店」などで軽く腹ごしらえをするのもいいかもしれない。

その時、私が思っていたのは「早くふくすけの伊勢うどんを食べたい!」だったので、後にすることになった。

そして、私はあることに気がつく。

「あれ?私の知っているおかげ横丁と風景が違う!」

それもそうである。
おかげ横丁があるのは内宮(ないくう)である。
今来ているのは外宮である。

今日という日まで、致命的な勘違いを私はしていたのである。

時刻は12時半。
致命的に昼食タイムである。

「タクシーで内宮に向かおう」

決断を下した。
外宮を参拝できなかったのが心苦しいが。
(本来は外宮から内宮の順にお参りするのが良いとのこと。)

たまにはタクシーも悪くない

外宮から内宮まではタクシーで約10分。

「今は式年遷宮という、20年に一度の建て替えの時期なんですよ。」

運転手さんがそう教えてくれた。

「それで外宮に法被姿の方々がたくさんいたんですね。」

「ええ。御木曳(おきひき)の方々です。」

さらに運転手さんの話は続く。

「この辺りには神主さんを育成する高校もありますし、内宮へ続く“御幸道路”という道もあるんです。」

「年始には総理大臣も通られるんですよ。今年は高市総理が参拝に来られました。」

さすが観光地の運転手さんである。
ちょっとした移動時間なのに、ガイドのクオリティが高い。

公共交通機関だけでは味わえない旅の時間だった。

たまにはタクシー移動も悪くない。

ふくすけの伊勢うどんを食べないと始まらない

おかげ横丁グルメ&観光レビュー|実際に行って感じたおすすめ店と正直な感想
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タクシーを降りると、内宮の鳥居が目の前に現れる。

カメラを構えた瞬間、目の前の道をバイクが爆音を立てて走り抜けていった。
どうやら駐車場の出口らしい。

厳かな空気には少し似つかわしくなく、私は若干機嫌が悪くなった。

「よし! 伊勢うどんを食べに行こう!」

そう言って気持ちを切り替える。

鳥居をくぐらず左手へ進むと、すぐにおかげ横丁へ入る。
日曜日ということもあり、人通りはかなり多い。

ちょうど昼食時。
飲食店には行列ができていた。

だが、まずは「ふくすけ」の伊勢うどんを食べなければ始まらない。

店の前には行列。
それでも店員さんたちは慣れた様子で、次々とうどんを提供していく。

「伊勢うどんの温かいのと、冷やしとろろ天ぷらをください」

「はい、番号札をお渡しします!」

注文はキャッシュレス決済にも対応していた。

観光客の多い店だからこそ、回転率を上げるためには必要なのだろう。

私たちは店外の席を確保した。
日陰には涼しい風が抜けていく。

話しているうちに、すぐうどんが運ばれてきた。

「箸を上げただけでダシの香りがすごい!」

思わず声が出る。

妻も、

「もちもちで美味しい! 海老天もすごく大きい!」

と大絶賛だった。

時刻は13時。
日陰は快適だが、日向には初夏の日差しが突き刺さる。

これからの季節は、冷やし伊勢うどんがさらに人気になりそうだ。
とはいえ、温かい伊勢うどんの香りもぜひ味わってほしい。

食べ終えた私たちは、食器を返却口へ戻し、そのまま赤福本店へ向かった。
徒歩15秒である。

赤福本店でひと休み

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「何名様でしょうか?」

ついに私たちの番が来た。

「2名です。」

赤福本店のメニューは実にシンプル。
基本は赤福とお茶のみである。

なお、赤福氷は別店舗での提供らしい。
今回は見送ることにした。

私たちは奥の広い座敷へ案内された。

靴を脱いで上がると、私はあぐらをかき、妻は痛そうに正座になる。

「イタタタ……」

「膝、良くなるといいね。」

そんなことを話しているうちに、出来立ての赤福が運ばれてきた。

お茶の香りがたまらない。

「すごく柔らかい!」

妻はまたしても大絶賛である。

「帰りに買って帰ろうな。」

私もつい妻を甘やかしてしまう。

……正確には、自分も食べたいだけである。

座敷からは五十鈴川が見えた。

内宮のそばを流れる川は、不思議と心が落ち着く。
今日は快晴ということもあり、水面がきらきらと輝いていた。

「ご馳走様!」

「ありがとうございました!」

私たちは奥の出口から店の脇へ出る。

まだまだ食べ歩きは続きそうだ。

野生のわらび餅が飛び出した日 ー 五十鈴茶屋

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甘党は甘いものをおかわりするものである。
ただし、それは別のお店での話だ。

次に向かったのは、その隣にある五十鈴茶屋である。

「わらび氷の黒糖をください。」

運ばれてきたのは、黒蜜のかき氷にわらび餅が添えられた一品。
さらに追い黒蜜、追いきなこまで付いてくる、まさに甘党仕様である。

「ちょっと食べてみ?」

そう言って妻がスプーンを入れた、その瞬間だった。

「あっ」

わらび餅が勢いよくテーブルへ飛び出す。

──野生のわらび餅がとびだした!

某人気ゲームを思い出し、私たちは思わず爆笑した。

「もう、何してるの(笑)」

それだけ弾力があるということだろう。

黒蜜はかき氷を飽きさせず、きなこはさらに追い打ちをかけてくる。
まさに甘党の総力戦である。

「これは夏にいいな!」

そう言いながら、私たちは店を後にした。

醤油屋のソフトクリームという答え ー 伊勢醤油本舗

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本場の醤油屋が作るソフトクリームとは、いったいどんなものなのだろうか。

そんな期待を胸に、伊勢醤油本舗へ向かった。
ついでに伊勢焼きうどんも注文する。

もはやうどんすら別腹である。
私の胃は、もはや大宇宙だ。

伊勢焼きうどんは、醤油の香りが食欲をそそる一品だった。
ソースのような強いパンチはないが、どこか胃に優しい味わいである。
お酒の後に食べたくなるようなタイプかもしれない。

一方、醤油ソフトクリームは意外なバランスだった。

甘さの中にほんのりと醤油の塩気が混ざり、思った以上に成立している。
醤油の主張は強くないが、ここまで甘いものを食べてきた体には、不思議とちょうどいい。

「これはアリだわ。塩気と甘味って合うんだね。」

私は少し意外そうにそう言った。

お腹も満たされたところで、いよいよ内宮へ向かう。
しっかり腹ごなしをしておかないと、今夜のバイキングにやられてしまうかもしれない。

私は気合を入れた。

内宮、静の領域へ ー 伊勢神宮

元の鳥居へ戻り、五十鈴川にかかる橋を渡る。
ここから先は、神が座す聖域である。

先ほどまで聞こえていたバイクの音は、もうない。

一歩踏み入れただけで、空気が変わる。
木々に覆われ、日差しは柔らかくなり、手水舎で身を清める。

「日向はあんなに暑かったのに、ここは涼しいね。」

「ちょっと肌寒いかも。」

この時期特有なのか、それとも場所の空気なのか。
思わず羽織るものが欲しくなる。

一方で、慣れた参拝者と思しき人たちは薄手の長袖で歩いている。
さすがである。

10分ほど歩くと、内宮本殿に到着した。
ちょうど挙式があったのか、礼服姿の団体とすれ違う。

私は静かに願った。

「妻とこれからも一緒に歩めますように。妻が健康でありますように。」

妻もまた、ご朱印帳を気に入ったようで、満足そうにしていた。
そして私が買ったお守りを、どこか嬉しそうに大事に持っている。

さあ、ホテルへ行こうか。

鳥羽グランドホテルへは、内宮からバスで五十鈴川駅へ。
そこから近鉄で約10分、鳥羽駅へ。
さらに送迎バスで10分ほどだ。

続く

鳥羽水族館と遊覧船の癒やし旅
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